about the mamama
マママとまままとは?(マママと呼んで下さい!)
「マママとままま」は、就学前の発達障害のあるお子さんのための支援事業所です。ABA(応用行動分析)に基づいて児童発達支援と保育所等訪問支援の2つのサービスを行っています。
児童発達支援は2012年の児童福祉法の改正に伴って、放課後デイサービス、保育所等訪問支援などと共に設けられた障害児通所支援の一つで、0〜6歳までの障害のある子どもたちの日常生活の自立支援や機能訓練を近隣地域で受けられることを目的にしています。マママとまままは児童発達支援を行う事業所として2016年春に福岡県の認可を受けました。
児童発達支援は障害の度合いに関わらず、保護者の申請によってご利用できますが、お住いの市町村で「受給者証」の発給を受ける必要があります。この受給者証によって廉価な公的サービスとして利用が可能になります。お持ちでない場合、また取得までの期間をマママでは自己負担で通所することもできます。
このサービスは、障害のある子も地域社会の中で暮らすことが当たり前であることを前提にインクルージョンを進めるという国の方針のもとに平成24年に創設されました。園や学校などでの環境調整や集団への働きかけなど専門的な支援という位置づけであり、集団場面での児童を直接的に支援します。マママは平成31年に福岡県よりこのサービスの認可を受けました。対象は児童発達支援でマママへ通所しているお子さんとなります。園や学校での様子から必要に応じてABAに基づくシャドーなどの支援を行います。
マママでは応用行動分析(ABA : Applied Behavior Analysis)という手法を使って訓練を行います。育児、療育の方法として、叱らずに褒めて育てていくことを基本とする方法です。訓練には保護者にも同席して頂き、そのやり方を学んでもらいます。また、ご希望に応じてご家庭でも本格的なプログラム訓練ができるようサポート(ペアレントトレーニング)をいたします。一方で、PECSなどのAAC、またTEACCHなど他の支援方法についても発達段階や必要に応じて取り入れていきます。
「マママ」代表の林文博は2012年にABAと出会いました。それまでは言語聴覚士として小児、成人のコミュニケーション障害を中心に病院や訪問で取組んでいました。ABAを「つみきの会」を通して知り、非常勤で勤めていた療育センターで重度のお子さんを中心に用いたところその効果を直ぐに実感できました。あまりに素晴らしいので、3年間の成果を日本コミュニケーション障害学会学術講演会や行動分析学会などで発表、ABAと出会った感激が「マママとままま」の開設に繋がったと言えます。
以下、2015年の日本コミュニケーション障害学会での発表内容を簡単に紹介します。それから毎年発表を続けています。
[訓練の対象] 発達障害(自閉症3名、広汎性発達障害1名)の診断を受けた児童4名(男児2名、女児2名)
[訓練の期間] 週に2〜4時間(約2年半継続)
[訓練の場所] 通園型の施設( いわゆる療育センター)
上記の内容で訓練を始め、2年目からは施設指導員とのABA勉強会を開始。全園児対象に問題行動と行動形成にも協力してもらい、3年目には対象4名のうち2名についてペアレントトレーニング(保護者のABAトレーニング)を取り入れ、家庭で訓練の復習と般化に取り組んでもらった。
○ Aくん (男子・開始時4歳1ヶ月)の場合
4歳の訓練スタートまで、奇声が主で意味ある言葉のなかったAくんは、開始後4ヶ月で、「ま」を獲得し、それを続けて「まま」を教えました。母親が来たときに訓練室で母親を指差しながら「ママ」を教えて、ママを指さしながら発語し、これが初語となった。訓練の終了(支援学校入学)までの凡そ2年半の間(週3回各45分程)に「カレー、食べる」等の自発話での2語文を経て「ママ、チョコ、ちょうだい」や「おともだち、て、あらってる」などの3語文(時に助詞交じり文)までを発話できるようになった。訓練を通じて獲得した語彙も400語を超えた。
*林にとってもこのような訓練の経験は初めてで、90年代に病院で抱っこ法(抱擁療法)などで効果を感じられずに諦めていた自閉症の子どもたちへこんなに効果のある訓練ができるんだ、と確信した事例でもありました。センターで取り組んだ他のお子さんたちも効果の多寡はあれ、全てABAの素晴らしさと可能性を感じずにはいられませんでした。あまりに素晴らしかったので第41回日本コミュニケーション障害学会でセンターでの取組を発表しました。久しぶりの学会発表でした。。その一人H君は10個ほどの動作模倣も30日くらいを掛けて獲得するという不思議なお子さんでした。いづれにせよ、A君の言葉の獲得も、興味深かったH君の模倣の獲得も、90年代には考えられない成果だったことは間違いありません。 第33回の行動分析学会で発表したH君について→「自閉症重度例における動作模倣の獲得について_第33回日本行動分析学会」
私たちは、ABAとそれに基づいた周囲の対応次第で子どもは大きく変わり、成長すると信じています。保護者とお子さん共に「また行きたい!」と笑顔で思える施設と環境作りを目指しています。
言語聴覚士・児童発達支援管理責任者・管理者
林 文博(はやし ふみひろ) 中央大学文学部哲学科卒業、名古屋文化学園言語訓練専門職員養成学校卒業
メッセージ:これまでに病院、専門学校、介護施設、療育センターなどで、言語発達障害、構音障害、吃音、また、成人の失語症や音声障害、
その他、嚥下障害やAACなど言語聴覚士の業務のほとんどに携わってきました。その中で私が最も大変さを感じたのが自閉症のお子さんたちであり、
90年代にSTとしては諦めてしまいました。今こうしてABAを介して支援できる喜びを感じています。
*林の経歴・業績 ⇒ こちらから
臨床心理士・公認心理師・認定ABAセラピスト
淺野 涼子(あさの りょうこ) 九州産業大学大学院 国際文化研究科 臨床心理学 博士前期課程修了
メッセージ:こんにちは!マママスタッフの臨床心理士、淺野です。 毎日お子さんと訓練をしていく中で、
その吸収力と変化や成長に驚かされています。 利用されるお子さんと保護者の方のお力になれるよう、日々精進してまいります!
公認心理師・中/高校教員免許・相談支援員
内田 あいみ(うちだ あいみ) 九州産業大学 芸術学部 美術学科卒業
メッセージ:こんにちは、公認心理師の内田です。ひとりひとりの個性を大切に、楽しく成長していける場となるよう努めてまいります。よろしくお願いします。
臨床心理士・公認心理師
只松 正基(ただまつ まさき) 九州産業大学大学院 国際文化研究化国際文化専攻 博士後期課程 退学
メッセージ:初めまして。臨床心理士・公認心理師の只松です。これまで、教育と福祉を専門として、小学生から高齢者まで心の悩みに寄り添いながら、解決に導いていく心理支援業務を行ってきました。その中で発達の重要性を知り、ABAを介して児童の療育に従事したいと思いました。一人一人の子どもたちの個性に寄り添いながら、笑顔で成長していけるようにサポートさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
精神科医師、認定行動分析士(BCBA:Board Certified Behavior Analyst)
松岡弘修 アドバイザー(まつおか ひろのぶ)
熊本大学医学部卒業、 Western Michigan University 大学院心理学部 行動分析学コース卒業
言語聴覚士、臨床心理士、公認心理師、作業療法士、心理系大学卒業者、特別支援教員の資格をお持ちの方でさらに研鑽を積んでABAセラピストになりたい方、ご応募お待ちしています。また、児童発達支援管理者有資格者は上記の資格をお持ちでなくても優遇致します。新卒の方ももちろん対象です!詳しくは管理者の林まで、お電話(092-586-6696)かメール(slowlife.office●gmail.com ●を@に)で気軽にお問い合わせ下さい。
事業所名はどこから名付けたのですか?とよく聞かれます。 「ま」は乳児が最初に発音する音ですね、母親を「ママ」と呼び始める前段階で声にしてるかもしれない音が「ままま・・」です。 いわば言葉の卵のようなものでしょうか。「マママとままま」は代表者、林の恩師である川野通夫先生(元京都教育大教授)が主宰していた 「発達・障害・教育研究会」の機関冊子名から奥さんの許可を得て頂きました。 川野先生は京大付属病院耳鼻科を中心に口蓋裂、人工内耳、そして自閉症などの発達障害のお子さんたち、親御さんたちを常に広い視点から指導・支援されました。 行動療法家ではありませんでしたが、思い返すと臨床の場面での褒め方もとても上手い先生で、私もその褒め方を見て真似たものです。 師匠には及びませんがその志の一部でも引き継げたらという思いで「マママとままま」と名づけさせてもらいました。本当の由来は知りません(^^)
▲
page
top